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第十三便 (H17/3/24) 担当 太田
カエサル・・
このところ晴れたり雨が降ったりお天気が安定しません。花粉症の方には恵みの雨ですが、やっぱり天気はいいに越したことありません。
3連休はお天気に恵まれましたが、その中日に福岡では大きな地震がありました。私の同窓生には福岡県在住者が多いため、同窓生メールの話題は現在のところ地震一色となっています。地震ほどこわいものはありません。いちご事務所一同被災された方々のご無事をお祈り申し上げます。
さて、先日千川所長から、塩野七生著「ローマ人の物語」のカエサルの章を借りました。これが大変面白く、不肖太田、目下カエサルを通勤の友としております。
まあ人類の歴史に決定的な役割を果たした人物の物語が面白くないわけありませんが、傑出度でカエサルを凌ぐ人はちょっと想像できません。
カエサルが軍事戦略家、政治家、文筆家として稀有の人物だったことは、すべて歴史が証明済みです。しかしながら、カエサルをカエサルたらしめているのは、なによりも「寛容」を人の根本的な精神の在りようとして旗印に掲げたことにあります。もっと言えば、それが多民族、多宗教の帝国を治めるための方便や理屈としてでなく、カエサルの資質としてそれが自明の真理であったいう点こそ、この人物の「偉大」を決定づけているのです。
人権という概念が生まれたのは、近代ヨーロッパにおいてですから、歴史は大変大きな回り道をしたことになります。とは言え、カエサルの野望は未だ成し遂げられていないのですが・・。
著者は、カエサルにおいては、自身が誰よりも優れているという自負が、敵に対して憎悪や復讐の念を起こさせなかったと推測しています。確かにカエサル一個人のそのような資質が、「寛容」を統治のキーワードとさせたに違いありませんが、それがキーワードとして成り立つ土壌・風土としての当時のローマが、多神教国家だったという点も見逃せません。
カエサルの物語は、究極の「寛容」を体現してしまったために、図らずも後に強大な宗派の祖となってしまったキリスト前夜の物語であり、世界史上唯一、「寛容」がその高潔さにおいて、そこはかとないきらめきを放った時代の記録でもあります。
などと、通勤電車の中で日々心洗われておりますが、どこかの大統領にカエサルの爪の垢煎じて飲ませたいなどと憎まれ口叩きたくなるのは、不肖太田俗物の証でしょう。
なにはともあれ、千川所長、よい本を貸してくださってありがとうございます!!また来週!!

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