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第四十七便 (H17/12/1) 担当 太田
建築士さん・・・
欠陥マンションの事件が毎日ニュースで流れています。人ごとではないと心配な方も多いと思います。
私の住まいも、近隣の人たちからは完全に欠陥物件とみなされているようで、今朝などは犬を散歩に連れたおじいさんから同情の眼差しを受けました。
問題になっている物件を長期ローンで購入した方々は、補償を受けることが物理的に無理となってしまうと、家を失い借金だけ残ってしまうわけです。明日は我が身の私とすれば、この理不尽をギャグに転嫁することなど到底できません。
昔から建物の手抜き工事は何度も社会問題になりました。その都度法整備も進み、業界内部でも自浄努力に励んでいると思いきや、事態はここまでひどいことになっていたのですね。
ちなみに件の建築士さんは私と同じ歳です。
ほぼ同じような文化環境のなかで生きてきたわけですが、あの倫理観が根本的にずれた感じというのは、悲しいかな同世代人として理解できないこともないのです。
戦後進んだ価値観の相対化をシリアスな事態と受け止めた団塊の世代とは違い、物心ついたときには商業文化の波にしっかり乗っていたポスト団塊世代の私は、知恵がつくにつけラディカルな言動というものに斜め視線を投げる癖がついてしまったせいか、ものの考えかたの是非について苦悩したという記憶がありません。
ロックスターに憧れた青春時代は、現在ほど情報化社会が成熟していなかったので、いつまでも自分を客観視できず、恥ずかしいほどに独りよがりを貫いて生きていました。
そんなふうですから大人になっても自分の行動を社会と結びつけて考えることができず、ごく当たり前の想像力がどこか欠如していることを私よりずっと若い人に指摘されたりして、その都度穴があったら入りたい気持ちになってしまいます。
勿論、私のような少々幼稚な精神構造の人間は同世代人の類型のひとつにすぎませんが、今世間をあきれさせている件の建築士さんについては、この類型をも逸脱したというより、むしろその典型のように私には感じられます。
私ほどの年齢になって、社会的責任という言葉に実感が伴わないのであれば、日々これを唱えるしかありません。でないと私たちはこの社会を件のマンションのごとく危ないものにしてしまいかねないのです。
忘年会シーズン到来です。暴飲暴食にご注意を。また来週!!

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