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第五部 個人再生   03−3589−4905
1 個人再生手続とは?
(1 総論)
平成13年の民事再生法改正によって新設された「小規模個人再生」及び「給与所得者等再生」手続は,いずれも個人向けの債務整理手続であることから,通常これを総称して「個人再生」手続と呼ばれています。
民事再生法は,従来の和議に代わる再建型の債務整理手続として,平成12年4月から施行された法律ですが,制定当初は,民事再生法に基づく再生手続は企業だけでなく個人でも利用できる建前になっていたものの,監督委員報酬のための予納金が最低200万円(後に、東京地裁などでは個人の場合には最低50万円に下げられました)が必要であったなどの理由で,個人の債務整理のために民事再生手続を用いることは事実上困難な状態でした。
そこで,平成13年の民事再生法改正により,同法の第13章に個人向けの再生手続として「小規模個人再生」及び「給与所得者等再生」手続が新設され,さらに住宅ローンを抱えた多重債務者のために,再生計画案に住宅資金特別条項(いわゆる「住宅ローン条項」)を定めることができるという,住宅資金貸付債権に関する特則(民事再生法第10章)が新設されました。
(2) 手続の流れ
個人再生手続は,まず裁判所に再生手続開始の申立をし,申立人に破産の原因(債務の支払不能)が生ずるおそれがあるなど一定の要件を満たす場合には,裁判所により再生手続の開始決定がなされます(再生手続の開始決定を受けた者を「再生債務者」といいます)。
その後,各債権者に通知し債権額の届出をしてもらうなど所定の手続を経て,再生債務者は個人再生の為の「再生計画案」を作成します。
再生計画案は,総債務額に対し一定以上の金額を,各債権者に対し原則として平等の割合で,原則3年間(特別の事情があるときは,最長5年間)の期間を定めて,3ヶ月に1回以上の回数で分割返済するなど法律の定める要件をすべて満たす必要があり,小規模個人再生の場合はさらに債権者の反対決議を経た上で,裁判所の認可を受ける必要があります。
裁判所は,再生計画案が法律の定めに従ったものであるか否かを審査し,さらに再生計画遂行の見込みがあるかどうかも審査した上で,再生計画案を認可するかどうかを決定します(なお,破産法の免責不許可事由があるか否かは考慮されません)が,再生計画案が認可された場合には,再生債務者はその再生計画に従い,債務額のうち一定の金額を債権者に分割返済する一方,残りの債務についてはその支払義務が免除されることになります。
なお,再生債務者が住宅ローンの残っている自宅をどうしても手放したくないという場合は,再生計画案に「住宅資金特別条項」(通称「住宅ローン条項」)を定めることもできます。

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