第五部 個人再生   03−3589−4905
3 給与所得者等再生
給与所得者等再生手続を利用できるのは,小規模個人再生手続を利用できる債務者のうち,給与またはこれに類する定期的な収入を得る見込みがあり,その変動の幅が小さいと見込まれる者であることが必要です。
ここでいう「変動の幅」は,年収ベースで20%を超えるような大きい変動が起こる場合でなければよいと解されていますので,歩合制や業績給の制度を採用している企業の従業員でも,給与の最低保障額があり,かつ実際の年収の変動がさほど大きくないのであれば,給与所得者等再生を利用できる可能性はあります(なお,給与所得者等再生手続開始の申立をする場合には,その要件を満たさない場合に備えて,予備的に小規模個人再生手続の開始を求める旨の申述をすることもできます)。
また,小規模個人再生と異なり,過去10年間(ただし,平成17年からは過去7年間に短縮される予定)に破産法に基づく免責決定を受け,または再生計画案の認可を得たことがある場合(給与所得者等再生で再生計画を遂行した場合か,または個人再生手続でハードシップ免責を受けた場合に限る)には,給与所得者等再生の申立をすることはできません。
給与所得者等再生手続における再生計画案では,小規模個人再生の要件に加え「可処分所得の2年分」以上の金額を返済しなければならないこととされています(ここでいう「可処分所得」は,収入から所得税・住民税及び社会保険料を控除した金額から,さらに政令で定める生活費の金額を差し引いて計算されます)が,債権者の反対決議を経る必要はないので,法律上の要件を満たせば確実に再生計画案の認可を得ることができます。再生計画案の認可後,やむを得ない事情により再生計画に基づく弁済が著しく困難となった場合に,一定の要件のもとで返済期限の延長やハードシップ免責の申立をすることができるのは,小規模個人再生の場合と同じです。
なお,可処分所得の計算については,
http://www1.ocn.ne.jp/~matsuo3/toybox/income_dl.htm
で計算用のソフト(Excel形式)をダウンロードすることができます。
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