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個人再生徹底活用マニュアル

千川健一・坂本隆志
共著
個人再生徹底活用
マニュアル
(2005年法改正に
完全対応)

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千川健一の本
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個人再生申立事例集             03−3589−4905

東京都在住Sさん(相談時35歳・男性)のケース

(相談〜方針決定まで)

Sさんは、大手商社の関連子会社にお勤めです。借金の原因は「キャバクラ」と「パチンコ」でした。当初は仕事のストレス発散のために少々の金額で遊ぶ程度だったのですが、特にパチンコについては次第に病みつきになり、相談時には総額600万円もの多重債務状態となっていました。不景気による収入減も重なり、任意整理は不可能でした。

特に守るべき資産もないので、自己破産が最も経済的効果のある債務整理でしたが、借金の原因が明らかに免責不許可事由であるギャンブルと浪費であったため、個人再生をすることにしました。

再生をするにあたっては、ギャンブルをきっぱり止めることができるかどうかが成否の鍵になるので、生活を改める意志を強く持たなければならないと少しばかりお説教したところ、相談後、Sさんはご自分の気持ちを引き締めるため、ご両親に債務整理の件をすっかり打ち明けたそうです。ご両親はさぞびっくりされたでしょうが、その際、以下のことをSさんはご両親に約束しました。

@ 自分の借金は自分の責任で整理する
A パチンコにもキャバクラにも二度と行かない
B きちんと家庭を持てるように貯金に励む

これら戒めを、ご自分のご両親を証人として課したことは、なかなか賢明な態度と、後日事務員からその事実を聞いて感心しました。

● 相談時(平成15年)のSさんの年収・債務・資産状況

(手取り年収)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・380万円
(一般債務)
銀行 1社 50万円
信販 5社 300万円
消費者金融 4社 250万円
計     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・600万円
(資産)
退職金支給見込み額の1/8・・・・・・・・・・18万円 

(申立)

Sさんは独身で扶養家族がいないので、可処分所得額2年分が500万円以上になってしまいます。特に反対しそうな債権者もいないので、小規模個人再生を申立てることにしました。その場合、消費者金融債務の利息制限法引き直しによる減額を考慮すれば100万円が最低弁済額と見込まれ、再生は十分可能となります。しかし、Sさんのご意志として、借金の原因に鑑みできるだけの返済をしたいという強い要望がありました。再生委員との面談では、代理人としてSさんの希望を汲んだ上で、無理のない計画案を提出する旨同委員の了解を得、すぐに開始決定が発令されました。

(再生計画案)

計画返済総額
  確定債務額480万円の52.5%=252万円
返済期間3年(3ヶ月に一度の返済)
毎月に換算した返済額 70,000円

(認可決定)

Sさんの再生計画は、おそらく最低弁済額の100万円でも認可されたに違いありません。しかし、あくまでもできるだけの返済をしたい、というSさんのご意志を尊重して、上記の案となりました。認可決定の確定後、Sさんは、今ではパチンコ屋の前を素通りできると、嬉しそうに話しておられました。

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