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個人再生徹底活用マニュアル

千川健一・坂本隆志
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個人再生徹底活用
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(2005年法改正に
完全対応)

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第一部 離婚そのものに関する問題     03−3589−4905

第3章 離婚の効果

離婚をすることによって生じる法律上の効果は,一言で言えば「法律上の婚姻関係が将来にわたって消滅する」ことになりますが,もうすこし具体的に見てみましょう。

1 同居・協力扶助義務の消滅

離婚すれば他人になる以上,夫婦である間には認められていた同居義務・協力扶助義務は消滅し,婚姻費用(婚姻生活に必要な費用)の分担請求をすることもできなくなります。

特に,無職または自らの収入が少なく,婚姻中の生活費を主として配偶者の収入に頼って来られた方は,離婚後に自分の生活が成り立たなくなってしまうおそれもあるので,新しい仕事を見つけておくなど,離婚後の生活設計は早めに考えておくことが必要です。

なお,離婚成立時において,婚姻中に分担を受けるべき婚姻費用がまだ支払われていない場合,その婚姻費用分担請求権は離婚に伴う財産分与請求権に包摂され,離婚後2年の除斥期間をもって消滅する(逆に言えば,離婚後2年以内であればなお分担を請求できる)と解されています。

2 税金・社会保険に関する地位の変動

所得税法の配偶者控除及び配偶者特別控除は,その年12月31日の現況において控除対象配偶者等に該当する者がいるか否かで判定されますので,離婚をした場合には,基本的にその年から配偶者控除及び配偶者特別控除の適用を受けることができなくなります。

国民年金の第3号被保険者(厚生年金など被用者年金の被保険者の被扶養配偶者。国民年金はもらえるが保険料を支払う必要はない)である場合,離婚すると離婚が成立した日の翌日から第3号被保険者の地位を喪失しますので,その日から14日以内に,住所地の市役所(町村役場)へ種別変更の届出をしなければなりません。

離婚の結果第1号被保険者になる場合には,その日が属する月から自分で国民年金の保険料を支払わなければならず,支払わないと将来受け取る年金の額が減少したり,最悪の場合全くもらえなくなってしまうこともあります。

配偶者が加入している健康保険等の被扶養者になっている場合には,離婚すると被扶養者の資格を喪失しますので,14日以内に住所地の市役所(町村役場)へ届出をして国民健康保険の被保険者になるなどの手続きが必要になります(離婚後に健康保険等の被保険者である親と同居する場合には,親の被扶養者になる方法もあります)。国民健康保険の被保険者になった場合には,保険料の支払義務も生じます。

3 子の親権者及び監護者の決定

夫婦間に未成年の子がいる場合,婚姻中は原則として夫婦共同で子の親権を行使することになりますが,離婚するときには子の親権者をどちらにするか決めなければなりません。

子の親権者は,協議離婚(調停や裁判上の和解による離婚を含む)の場合には父母の合意によって決定し,裁判離婚の場合には裁判所がこれを定めることになります。

また,子の監護をすべき者(親権者と同一でなくてもよい)その他子の監護について必要な事項(養育費の負担を含む)は,父母の協議によって定めることになりますが,協議が調わないときや協議をすることが出来ないときは,最終的には家庭裁判所の審判によって定められることになります。

4 氏の変動

婚姻によって氏を改めた人は,離婚により婚姻前の氏に戻ります。ただし,婚姻中の氏を離婚後もそのまま使い続けたい場合には,離婚の日から3カ月以内に本籍地又は所在地の市役所(町村役場)へ婚氏続称の届出をすれば,離婚の際に称していた氏をそのまま使い続けることが出来ます。

5 戸籍の変動

婚姻によって氏を改めた人は,離婚により婚姻前の戸籍(両親の戸籍等)に入るか,新しい戸籍に入るかを選択することになります。ただし,離婚の際に称していた氏をそのまま使い続ける場合には,必ず新しい戸籍に入ることになります。

(なお,離婚後に両親の戸籍に入っても,新しい戸籍に入っても,法律上実質的な違いは特にありません。単に当事者の気分の問題に過ぎません。)

6 重婚制限の解除

配偶者のある者は,重ねて婚姻をすることはできませんが,現在の配偶者と離婚をすれば,別の異性と婚姻をすることも可能となります。ただし,女性の場合,生まれてくる子供の父親が不明になってしまう事態を防止するため,前婚の解消または取消の日から6カ月を経過した後でなければ,原則として再婚をすることはできないものとされています。

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