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個人再生徹底活用マニュアル

千川健一・坂本隆志
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自己破産個人版民事再生のすべてがわかる本

千川健一の本
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第三部 特定調停              03−3589−4905

3 特定調停Q&A

            (回答末尾→Q&Aindex へ)


(特定調停の申立ができる人)


Q−1 申し立てすることができる特定債務者には,どのような人が含まれますか。

A−1 経済的に破綻するおそれのある債務者であれば,法人,個人,あるいは事業者か否かを問わず利用することができます。
代表的な例としては,サラ金等よる多重債務者,住宅ローンによる債務者,商工ローンによる債務者などがあげられます。法文上の条件としては,?支払不能に陥るおそれのある個人又は法人,?その事業の継続に支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することが困難である事業者(個人又は法人),?債務超過のおそれのある法人,があげられています。


(申立費用)


Q−2 特定調停の申立のための費用はいくらですか。

A−2 申立手数料(いわゆる印紙代)と郵券代が必要となります。
申立手数料は調停を求める事項の価額(債務免除を求める場合には,その免除額)を基準とし,さらに債権者の数に応じた郵券代が必要となります。
調停を求める事項の価額がわからない場合には,とりあえず5050円を納め,その後価額が判明した段階で差額を納付します。


(破産手続との関係)


Q−3 破産原因がある債務者でも,特定調停を利用することはできますか。

A−3 破産と特定調停は別個の制度ですので,破産原因がある債務者,つまり「支払不能に陥るおそれがある」ではなく「既に支払不能に陥っている」と判断され,破産の申立をすれば破産宣告がなされるような人であっても,特定調停を利用することはできます。
ただし,特定調停は債権者との話し合いによる債務の調整ですから,全く支払能力がなく債権者との話し合いも困難であるような人については,自己破産をされた方がよいと考えられます。


Q−4 破産の申立を既にしている場合でも,特定調停を利用することできますか。

A−4 破産宣告がされるまでは,債務者が特定調停の申立を行うことができます。もっとも,破産と特定調停を同時並行で進めることはできませんので,特定調停の申立をする場合は,破産の申立は通常取り下げることになります。
なお,破産宣告がされた後は,債務者の財産の管理処分権が破産管財人に移り,破産手続により債務の整理が行われますので,もはや特定調停の申立をすることはできません。


(特定調停の相手方)


Q−5 特定調停は,債権者全員を相手方としてなければならないのですか。

A−5 原則として債権者全員を相手方としますが,任意整理などで大多数の債権者とは合意ができているが,一部の債権者が合意しないような場合に,その債権者に対してのみ特定調停を申し立てることは可能です。
ただ,公平性の観点から,特定の債権者だけを優遇して全額弁済し,残りの債権者について特定調停で解決するということは,手続の性質上できないと考えられます。


(申立の手続)


Q−6 特定調停の申立の際には,どのような書類を提出する必要があるのですか。

A−6 「特定調停手続により調停を行うことを求める」と記載した申立書とともに,財産の状況を示すべき明細書その他特定債務者であることを明らかにする資料及び関係権利者の一覧表を提出する必要があります。これらの書類については申立と同時に提出することを原則としています。


Q−7 特定債務者であることを明らかにする資料とはどのようなものを言いますか。

A−7 申立人の財産・債務等の全体の状況を明らかにし,申立人が支払不能に陥るおそれがあるなど,特定債務者の要件に該当することを示すものを言います。
事業者であれば(法人を含む。),債務者に係る契約書等の書類や債務全体の状況を明らかにする陳述書,家計表等,事業者では,会計帳簿や貸借対照表等がこれに当たります。


(執行手続の停止)


Q−8 特定調停制度において,申立人(債務者)の財産に対する民事執行手続が停止されるのはどのような場合でしょうか。

A−8 申立人からの停止申立に対して,裁判所は「事件を特定調停によって解決することが相当であると認める場合」において,「特定調停の成立を不能にし若しくは著しく困難にするおそれがあるとき」又は「特定調停の円滑な進行を妨げるおそれがあるとき」に命ずることができるとされています。


Q−9 租税債権に基づく滞納処分は,特定調停手続で停止されることがありますか。

A−9 租税債権(社会保険料も含む。)については,民事調停の対象とならないため,その実行手続である滞納処分については特定調停の対象とはならず,停止されることはありません。
従って,租税債権に基づく滞納処分が調停を著しく困難にする場合でも,特定調停手続でその停止・延期がなされることはありません。


(調停条項)


Q−10 調停条項案はどのように作成されるのですか。

A−10 法15条には「調停委員会が特定条項に係る事件の当事者に対し調停条項案を提示する場合には,当該調停条項案は,特定債務者の経済的再生に資するとの観点から,公正かつ妥当で経済的合理性を有する内容のものでなければならない。」として,特定債務者の経済的更生と債権者の利益という相対立するもののバランスから作成されるものと規定されています。


Q−11 調停が成立した場合には,その効力はどのようなものになりますか。

A−11 特定調停手続で調停が成立し,調停調書に調停条項が記載されると,その記載は裁判上の和解や確定判決と同一の効力を有することになります(法22条)。
つまり,特定調停手続きで定められた和解条項どおりに支払いをしないと,債権者は新たな訴訟等を起こすことなく給料の差し押さえ等が可能になってしまうので,注意が必要です。









































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