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個人再生徹底活用マニュアル

千川健一・坂本隆志
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少額訴訟について

一般的に司法というのは市民にとって敷居が高く、民事訴訟を起こすにも手続きが煩雑でつい尻込みしてしまいます。請求額が少額であれば尚更で、訴訟を起こしてもとても割が合わないため、ほとんど泣き寝入りに終わってしまうという問題がありました。

そこで、平成10年の新民事訴訟法施行に伴い、請求額が少額である民事事件についても市民が裁判所を利用しやすくするため、簡易裁判所の「少額訴訟手続」が設けられました。手続のポイントは以下のとおりです。

1. 手続の対象になるのは、60万円以下の金銭の支払いを目的とする事件です。

(逆に言えば、請求額が60万円を超える事件や、不動産の登記や明渡しなど金銭以外の請求をする事件では、少額訴訟手続を利用することはできません。)

2. 少額訴訟手続では、原則として1回の期日で審理を終了し、直ちに判決が言い渡されます。

3. 少額訴訟の判決に対しては、異議申立てにより、通常手続による審理及び裁判を受けることができますが、少額訴訟の判決及び異議後の判決に対し控訴をすることはできません(ただし、憲法違反を理由とする最高裁判所への特別上告は認められています)。

4. 請求を認容する判決をする場合において、裁判所は、被告の資力その他の事情を考慮して特に必要があるときには、金銭の支払いについて判決言い渡しの日から3年を超えない範囲内において、支払時期の定め又は分割払の定めをすることができます(つまり、被告側の事情によっては3年間を限度とする支払猶予または分割払いの判決になることがある、ということです)。

5. この手続は、サラ金や信販業者などの業者に悪用されることを防止するため、回数制限が設けられています。具体的には、同一の簡易裁判所に対し、同一の年に10回を越えて利用することはできないとされました。

6. この手続のメリットは、原則として一回の期日で判決が出されるので、紛争の迅速な解決がはかれることにあります。ただし、少額訴訟による審理及び裁判を求めて訴えを提起した場合でも、被告が少額訴訟手続による解決を望まない場合には、被告は訴訟を通常の手続に移行させる旨の申述をすることができ、この場合には、通常の訴訟に移行します。

また、事案が複雑であるなどの理由で、少額訴訟による審理及び裁判をするのが相当でないと判断された場合には、裁判所の職権により通常の訴訟に移行することもあります。
この手続は、法的な知識に乏しい一般の市民が手軽に訴訟を提起できように設けられた制度なので、お近くの簡易裁判所に手続の詳細など電話で聞いてみればよいでしょう。

当事務所においても、負担の少ない金額にて訴状の作成、アドバイスなどをお受けしています。

 


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