相続税・贈与税の基礎知識   03−3589−4905
相続税の基礎知識
<2>相続税の納税義務者
相続税の納税義務者には,「無制限納税義務者」,「制限納税義務者」,「相続時精算課税制度に基づく納税義務者」の3種類があり,それぞれ納税義務の範囲が異なります。
(1) 無制限納税義務者 財産の所在地にかかわりなく,相続または遺贈(死因贈与を含む。以下同じ)により取得した財産の全部について相続税が課税されます。無制限納税義務者となるのは,次の1)または2)に該当する者です。
1)相続または遺贈により財産を取得したときにおいて,日本国内に住所を有する個人
2)相続または遺贈により財産を取得したときにおいて,日本国内に住所を有していないが,日本国籍を有する個人であって,その者または当該相続または遺贈に係る被相続人(遺贈者)のいずれかが,相続開始前5年以内のいずれかの時において日本国内に住所を有していたことがある者(※1)
(2) 制限納税義務者 相続または遺贈により取得した財産のうち,日本国内に所在する財産にのみ相続税が課税されます。
制限納税義務者となるのは,相続または遺贈により日本国内に所在する財産を取得した個人で,当該財産を取得したときにおいて日本国内に住所を有しておらず,かつ上記2)に該当しない者です。
(3) 相続時精算課税制度に基づく納税義務者(※2) 相続時精算課税制度の適用を受けた生前贈与により取得した財産にのみ相続税が課税されます。
上記の納税義務者となるのは,被相続人から,相続時精算課税制度の適用を受けた生前贈与により財産を取得した個人であって,上記@またはAのいずれにも該当しない者です。
※1 上記(1)の2)に該当する者は,従来「特例納税義務者」と呼ばれていましたが,平成15年4月1日の税法改正で,根拠条文が租税特別措置法69条から相続税法1条の3第2号に移り,もはや「特例」と呼ぶのは適当でないことから,このページでは無制限納税義務者の1類型として取り扱っています。
※2 上記(3)に該当する者は,平成15年4月1日の税法改正で追加された納税義務者であり,法律上の正式名称はなく,実務上定着している通称も現在のところありません。このページでは,便宜上これを「相続時精算課税制度に基づく納税義務者」と呼んでいますが,この名称が実務上必ずしも定着しているわけではありません。
なお,相続税が課税されるのは原則として個人だけですが,例外として代表者または管理人の定めがある権利能力なき社団または財団や,公益法人等が遺贈を受けその利益について法人税が課税されない場合には,それらの法人等を個人とみなして課税する場合があります(相続税法66条)。
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